よいやさー。biscoですどーん。
ということで今からさらに続きをば書きますゆえ。酒飲みながらダラリと。
掲げていたお題は残り三つ。が、今回の更新で完遂できるかは謎。
ま、そのときはその時で。
以下。
ということで。
そういや全然ゲームと関係ないけどこの前「西部警察」の再放送見てたら、
舘ひろしがバイクに跨ってパトカー10台引き連れながら装甲車を追走してた。
とりあえず発砲する後先の考えなさといい、なにはともあれ爆破する話の流れといい、
日本とは思えないバイオレンスぶりがたまらない。
ツッコミどころも満載で1時間笑いっぱなしだった。すごいなこれ。DVD欲しい。
まあ、それはともかく。
残ってたやつはこれら。
バボーン
クロニクル
ひも電
バボーンこれ、すごいと思う。実は、この思考に至るまでに上がり下がりあったのだけど、結局「すごい良いゲームだやっぱり」というところに着地した経緯をもってたりする。
場にばらまかれたカードを全員でリアルタイムに引きまくるバーストゲー。はずれがあったり点数付きがあるけど、なんでもかんでも手元に集めていく。あとバーストを意味するバボーンカードがあって、それ引くと手元に集めたやつがバーストして流れていっちゃう。ラウンド中にバボーンが規定枚数引かれるとラウンド終了、手元の点数が最多の人が手元の低い数字から二枚だけカードをラウンド勝利の得点としてもらって、あとは全員カードを中心に戻して集めてラウンドを云々。
リアルタイム、バースト、手元に集めてるカードは公開、ということに注目。人の手元は見えてるから、誰が現在最多なのかはすぐわかる。っていうか、皆、自分で現時点の得点を口に出しながらプレイすればいいと思う。ルールに規定されてるかは読んでないから知らないけど、その方が円滑だし楽しいし盛り上がる。「俺、今7点ー」「いや、それ抜いてるし、9点な」「え、ちょ、おまっ」とかなんとか。で、負けじとカード引いてたらバーストするから、また一から引きなおすハメになって追いつけとばかりにカード引いてたらバボーンがまた出てきてラウンド終了とか。
うん、分類すると「リアルタイムバーストマジョリティコミュニケーションゲーム」ですわ。長いしちょっと意味違うけどまあそれで。つか、巷で流行のいわゆる「インタラクション」が満載、ってどころかそれのみでしか機能していないという割り切りぶり。他人の獲得状況は見えてるからなんせ引かないと勝てないことは明白。負けてるのわかってるのに何もしないやつなんていない。目の前にはまだめくられていないカードが山になってる。どうにかできるかも?いや、俺がナンバーワンだ! みたく、人がムキになるポイントがこれでもかというくらいに押さえられてる。現在最多で余裕ふかしてるときは「まあ、頑張って引きたまえよ君たち」とかなるし、それでまんまと追い抜かれた時の「なん、だと・・・」的なあの足元掬われるような敗北感と再び追跡者の身に堕ちるという焦燥感がすごい。トランプの大富豪でいうところの大富豪と大貧民の立場入れ替わりをラウンド中に何度も味わうかのごとくな勢いがたまらなくオモシロ。
それでいて根本は「引いたらダメ」というひどくシンプルなバーストのシステムに則ってるから、わかりやすい悩ましさというか躊躇いにも似たジレンマはじりじりと胸を焼く。でも、場が膠着したらラウンド終了っていうルールがあるからのんびりしてる暇もなくて、じゃあいくぜ!えいや!とばかりに引いたらバーストして半泣きとか、もうなんなのこのゲームのデザイナーは俺を馬鹿にしているのかと八つ当たりする他ないくらいにゲンナリさせられる始末とかもうすごい。
とまあ、ありそうでなかった人の顔色覗いながらカードを引くゲーム。それが「相手に勝ちたい!」っていう根源的な欲求の上だけで機能しているので、もちろんシステム的な危うさはあるのだけど、まあ、この手のゲームで「負けてもいいや・・・」とか思う人はそういないはずだから、多分大丈夫。つか、「俺が現在トップ! 6点!」 「あ、そうなんだ、それはもう勝てないなー、俺引くのやめる」 「俺ももう無理っす。このラウンド負けでいいっすわ」「え、なんで。みんな引きなよ・・・」とかなったら最早それは明白なイジメ。このゲームに文句をつける前に、まずは全員で友達について話し合ったほうがいいレベル。 そんなわけでおそらく本作はゲーム的には破綻しない。つか、ダイヤモンドは砕けない。
そんな良作の香り高い本作だけども、注意しておきたいことがあったりはする。
勢いで遊ぶ類のゲームだから、いくらオモシロだったといって一日に何度も遊び過ぎない方向で。また、今日やってまた来週も、みたいなこともしない。たしかにすぐ終わるし、もう一回やりたくなる系なのだけど、だからこそせいぜい月で一日、一日二回くらいで我慢しておく。ふと思い出して取り出して遊ぶ分にはいいんだけど、間を詰めて遊びすぎると脳内の「バボーンをオモシロに感じる」部分が磨耗しきっちゃってもう元には戻らない。後悔してももう手遅れ。ちゃんと間を空ければそれは次のプレイまでに回復しているはずなので大丈夫。たまにこういうゲームがあるので、みなさんお気をつけあれ。
あ、あと、「ムキにはなっても、本気にはならない」。これ本作を遊ぶにあたって大事なキーワード。ちなみに本気ってとことはマジって読みます。恥ずかしすぎてカッコ書きで書けなかったという。でも注釈は入れちゃうけど。その方がゴロがいいし。
クロニクルあ、さきに言っておくけど、僕はトリックテイクが大好き。一般的なボドゲの有名作は案外遊んでないのも数多くあったりするんだけど、カドゲとして製品化された、主だったというか聞いたことあるくらいのやつなら、ほぼ遊んだことあるか持ってるかするくらいには好物。シンプルなのも好きだし、酷くアタマおかしい変則なやつも好き。一見すると「これ、トリックテイクじゃねえよ」ってのでもトリックテイクの香りがすればトリックテイクとして見做して大喜びするくらいには好き。それというのもカドゲの原体験としてトリックテイクが云々。まあいいや。
さて。
本作はカナイさんとこのカドゲ。見紛うことなくトリックテイク。3スート10枚と特殊カード6枚だっけかな。を手札で均等分けして遊ぶ。カードイラストは「よくばり」みたく差分。同じ数字ならポーズと顔は一緒だけど装飾とか色が違うってやつ。見た目良いです。見た目は。
ヒストリーカードとかいうラウンド毎の目的指示カードを一枚めくって、それを指針にカード捌き。目的を達成できたら1点。みたいな。それ繰り返してポイント貯めたら勝ちとか。ヒストリーの目標は「これ取っちゃダメ」とか「これ多い人が勝ち」とか。ヒストリーには今回のラウンドのスタートプレイヤーも指示されてる。「これ持ってる人から始めなさい」って。多分意味もあるんだろうけど・・・・って今脳内で妄想してみたけど、あんまり意味なさげ。別にそれをリードで出すわけでもないし、その他のカードの引き次第なところがあるし。ええ、あるし。雰囲気作りじゃないっすかねえ。
本作の特徴はなんと言ってもカードの特殊能力。なんと各数字ごと、特殊カードごとに全部違う。都合、16種類ってことかな? ちゃんと確認してないけど(する気もないけど)。マストフォローでカード出したら、「出すたびに」その特殊能力を解決してく。フォローできなかったら裏返しで出して効果は発動しない。
で、ですわ。そのあたりの話聞いてるくらいから、「ヤクイな・・・」とか思ってたわけですよ。いや、カードに特殊能力くっつけてるトリックテイクなんか万ほどあるけども、ちょっと本作に関してはどうも風向きがおかしい。初めてみたら予感は的中。
本作は様々な特殊能力がハバ効かせてるおかげで、「手札数不均衡」の形態をとってる。どういうことかっちゅうと、トリックが途中で終わったり、既に解決したトリックから手札に戻したりするから、全員の手札が均一でないパターン。で、誰かが出し切った時点でたしかラウンド終了。あ、ちなみに手元に残っちゃった手札は「自分が獲得(しちゃった)トリックと見做す」。だから、「これ取っちゃダメ」のヒストリーの時に手元にそれが残ったままだと自滅するから云々。このあたりの処理は好き。不均衡モノはカード捌きに「これ、後で使いたいけど今出さないと死ぬ」的なままならなさとか「次使うチャンスあるのかなー、じゃあ強札だけど今使っちまえ!」的な場をかき回す奔放さとかを与えるので、普通のやつとちょっと感覚が違ってオモシロなので。
で、何が問題だったかというとそれに至るまでの方法。不均衡は全て特殊能力によって引き起こされるんだけど、その能力が、ね。たしかこんな感じ。いくつか列挙。「取ったトリックを一枚破棄」「ランクの強弱が逆転」「取ったトリックから一枚手札に入れる」「このカード出した時点でトリックを解決」「枚数を3倍(2倍?)と見做してカウントする」「必勝」「カードを他人の獲得トリックから拾ってくる」とかとか。たしかこんな感じだったと思う。他にもいっぱいあるけど忘れた。
これについて主だって言いたいことは二つ。いや、書いてるうちに増えてくかも。まず、これらを全部、「カード出すたびに処理」するんだよなー。うん、特殊能力は嫌いじゃない。トリック始まるまでに準備ラウンドとかあるのも構わない。けど、トリック中はさくさくカード出したいし、進行させたい。よくある、トリック中の処理に一工夫ある、とかいうレベルではない、もはや進行を妨げてしまうのではというレベル。ヤバイのが自分からor他人からカードを拾ってくる系。不均衡の起点となるであろう、いわばシステム的にキーカードなんだけど、これが得点に関連するカードを選んで拾えるとかいう話ではなくて、なんせ「手札に戻ってくる」からそれはすなわち再利用されるということ。だから、もし本作のシステムを十二分に活用・機能させようと思うのならば、拾ってくるカードに関しては、ランク・スート・特殊能力の全てを考慮した上で拾ってこなくてはならない。いやいやいや。本気でやるとトリックの進行が完全に止まるくらいには熟考できるんですけど。また、これによりカウンティングの意味が希薄に。取るっていう義務は生まれるけど見たければ見れちゃうし。まあ、僕はいつもテキトーにしかしてないからそれは別にいいんだけど。
あと、「ランクの強弱逆転」もどうだろう。トリックごとに変わるんならまだいいんだけど、トリック中に変わるもんだからどうにも。メイフォローのアタマおかしい系なら諦めもつく。でもこれ、マストフォローなんですけども? 他にもめちゃめちゃ特殊能力がトリック中に同時発動するんだけど、もうどうしたもんか。これ絡めた展開とか、ちょっと考慮することが多すぎて(能力多すぎて)、ままならないにもほどが。それから、「獲得してたカード一枚破棄」が酷い。「一枚でも最後までこれ持ってたら死」のヒストリーの時に、上手くカード捌いてトップを狙い打ち!とかしても、相手がこれ持ってて出せた時点で全ての労力が無駄に。もう、あのガッカリぶりは異常。なんか、考えてカード捌くのがバカらしくなってくるレベル。もちろん「持ってたら死亡」のカードは複数枚あるから一枚無効しても・・・と考えたいところだけど、たしか「一枚破棄」も複数枚ある。ある特定のカードが配られたor配られていない、ってのがそのラウンドの得点を大きく左右するってのはどうなのか。
特殊能力はどれも一見すると「あ、なるほど、悪くないかもな」と思う。でもその全てが同時に同じレール上で走り出しちゃうと事故多発みたいな感じでちょっと収拾がつかない。複雑に関連しあいながら能力を発揮しつつ、それに翻弄されていくというデザイン意図なのだろうけど・・・・。これだけ多彩な能力にわりと関係性があり、それをヒストリーっていう目標達成の旗のもとで纏め上げたことは評価できる。目標達成型ならではの、プラスにもマイナスにも振れる展開をラウンドごとに期待できるし、カードの特殊能力がその時折で薬にも毒にもなるあたりとか。でも、それが功を奏したかというと、ちょっと盛り込みすぎたかなという感が。絞ればもっと違ってたんだろうけど、そこはそれ「カード全部が特殊能力」っていう部分を最優先したかったんだろうし。
カードの特殊能力・それに伴うカードの引き運が、トリックテイクのオモシロであるカード捌きの楽しみを疎外している感がある。脳内攻防だけで無闇に楽しくなれてしまう僕ではあるものの、本作についてだけはそう思えなかった。なにが、っていわれるとわからないけども。そういう引っ掛かりを感じてしまう感じのゲーム。いっそトリックテイクじゃないってことでぱつっと分類して、純粋にラックドリブンを楽しめばいいんだろか。ああ、それがいいのかもなー。そんな気がする。
ここに至るまでに「もう一回プレイしたいかも、案外オモシロなんじゃねーのこれ」とか考えてた時期もあったのだけど、色々考えてみたら、やっぱりこうなった。トリックテイクが大好きなので、どうも結論こういうことに。たぶん、僕が遊んだり、どうこういうべきゲームではなかったという話。場違いもいいところとか。でも、これだけ書いちゃったからそのままで。お詫び。
とまあ、そんなこんなで。
あとひも電あったけどちょっと書き疲れたので今日はここまで。
つか、この書式はどうなんだろうなー。読みにくいんだろうなと思いながらも、
当分この感じでいってみようかしらとか思ったりもアレコレ。
では。
こんにちは。Cr(クロム)と申します。先日のヤフオクではお世話になりました。こちらのサイトでははじめましてです。
biscoさんトリックテイクお好きなんですね。僕も大好きなんですが、biscoさんがお好きだってのは少々意外な感じがしました。というのも僕は「トリックテイクなんてトランプでやればええやん」と思っているからなのです。
(なのでトランプ(に限らず伝統的なゲーム用カード全般)とトランプゲームの本のコレクターですw)
そこで質問なのですが、市販のトリックテイキング・ゲームの、トランプにはない魅力って何でしょう?
ぜひお聞かせ下さい。お願いします。
[2009/06/26 17:43]
Cr
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編集 ]
biscoです。コメントどもです。はじめまして。
トリックテイクはめちゃ好きですよ。んで、それについてというか製品化の魅力云々についてコメント返そうと思ったんですが、長くなりそうなのでエントリーとしてさっき書きました。
案の定、超長文になりました。まだまだ書きたりない感じですがあんまり長くなってもアレなのでこのくらいで。魅力の片鱗でも伝わればいいんですが。駄文ですません。もしよければご一読ください。
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